国土交通省が活用を促進するNETISとは?メリットを解説!

建設業に携わる方なら一度は「NETIS」を耳にしたことがあるのではないでしょうか?本記事では「NETIS」とは何か、登録製品活用のメリットや登録番号の種類を解説します。本記事をお読みいただき、NETISの基礎知識や登録製品採用のご参考となれば幸いです。

1. NETISとは?

NETISとは、New Technology Information System(新技術情報提供システム)の略で、ネティスと読みます。民間企業などによって開発された新技術にかかわる情報を共有・提供することを目的として、国土交通省が整備したデータベースシステムです。

新技術開発企業が国土交通省の技術事務所に登録申請をし、技術事務所窓口による書類確認やヒアリング等を経てNETIS登録となります。申請書類持ち込みから登録までの期間は1年から3年程度といわれています。

2. NETIS登録製品活用のメリット

施工者にとって、NETISに登録された製品を使うメリットは大きく分けて2つあります。

①工期短縮や経費削減ができる

NETISに登録されている“新技術”は、従来の技術と比べて活用した際の効果が同じかそれ以上と見込まれるものです。そのため、NETIS登録製品を活用することによって従来の工法よりも経費削減できたり、業務効率・品質・安全性の向上ができたり、といった効果が期待できます。

②公共工事の入札に有利になる

NETISに登録されている製品を実際の工事で活用すると、活用の効果に応じて工事成績評定での加点の対象になります。また総合評価方式においても、“有用な新技術”(効果が優れていた技術)と位置づけられたNETIS登録製品の活用を提案すると、評価の対象になります。

3. NETIS登録番号の種類

NETISに登録されている製品には、登録番号がついています。この登録番号にはどのような意味があるのでしょうか?“強化型ケーブルプロテクターどこでもケーブル”のNETIS登録番号:KT-150011-VEを例に解説します。

NETIS登録番号

①先頭のアルファベット2文字(例:KT)

登録された地方整備局のことを表します。例の場合は関東地方整備局です。

  • HK・・・北海道
  • TH・・・東北
  • KT・・・関東
  • HR・・・北陸
  • CB・・・中部
  • KK・・・近畿
  • CG・・・中国
  • SK・・・四国
  • QS・・・九州
  • OK・・・沖縄

②数字の上2桁(例:15)

登録された年度の西暦下2桁を表します。例の場合は2015年度に登録されたことを表します。

③数字の下4桁(例:0011)

当該整備局で登録された順番を表します。例の場合は2015年度に関東地方整備局で11番目に登録されたことを表します。

④末尾のアルファベット(例:VE)

  • A ・・・評価情報が掲載されていない技術
  • VR・・・継続調査の対象とする技術
  • VE・・・継続調査の対象としない(評価の確定した)技術

末尾のアルファベットは通常、Aで登録されるところから始まり、一定期間内に公共工事で使用された一定以上の実績を積むと評価され、A⇒VR⇒VEとアップグレードされていきます。

NETIS登録されている新技術を活用する際、新技術活用計画書・実施報告書・活用効果調査表の提出が必要です。ただし、登録番号の末尾が「VE」の新技術については、実施報告書と活用効果調査表の提出が不要です。

【参考】
NETISホームページ
NETIS 活用効果調査表 作成手順 マニュアル

4. NETIS登録した唯一のケーブルプロテクター

NETISには3,000件ちかくの新技術が登録されています。そのなかで、“ケーブルプロテクター”として唯一NETIS登録されているのが、“強化型ケーブルプロテクターどこでもケーブル”です(NETIS登録番号:KT-150011-VE)。

工事現場やイベントなど大型車両が行き交う現場で、地面を這うケーブルを保護するケーブルプロテクター。どこでもケーブルは、溝にケーブルを収納し、蓋を閉めるだけで簡単にケーブルを保護できます。 強化型ケーブルプロテクターどこでもケーブルワイド収納タイプ・プロPW-3PRO

1本が90cmもしくは1mの長さのため、必要な長さに応じて複数本を連結します。オス・メスを重ねるだけなので、設置も撤去も簡単です。

ケーブルを通す溝の数は、2本のタイプや3本のタイプ、5本のタイプなどいくつかの種類があり、幅広い現場や用途に対応します。

現場入口

ケーブルプロテクターについてはこちらの記事でも解説しています。

強化型ケーブルプロテクターどこでもケーブル寒冷地での使用事例

5. NETIS登録したプラスチック敷板

仮設工事では地盤養生のためプラスチック製の敷板が使われることも多くあります。従来の敷鉄板よりも軽量のため、重機が不要で敷設時間や輸送コストの削減ができます。

“強化型プラスチック敷板こうじばん”は、NETIS登録済みのプラスチック敷板です。(NETIS登録番号:KT-150063-VE)

高密度ポリエチレンのバージン材を使用することで、敷板のどの部分でも均一な強度を保っています。また、一枚一枚を最適の圧力で型圧縮して製造しているため、溶けた樹脂が固まるときにできやすい気泡や層がありません。そして、樹脂に混ぜ物をしないで敷板を超硬質にすることを可能にしました。 強化型プラスチック敷板こうじばん

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